悪役は自分が正しいと思っている

2017年1月 6日 (金)

新年あけましておめでとうございます!!

今年も一緒にまんが力を上げていこう

 

コンセプトが変わっている気がするっスけど

先日のブログに、担当の投稿者さんから質問がきたので

皆にも解説するっスよ!

 

「悪役は自分を悪役だと思っていない」

 

「悪役」と言われると、「恋愛漫画にはカンケーない」

と思ってしまうでしょうか??

そんなことはありません!

 

少年まんがなどでいう「悪役」は

少女まんがでいうと「ヒーロー」「ライバル」にあたることが多いからです。

 

例えば分かりやすい例で…

Sな男子に弱味を握られて言いなりに!

そんなまんががあったとしたら…

 

「くそ~最悪な男め!いつか仕返ししてやる!」

とか

「なんてデリカシーのないヤツだ!

 ひどいことばっかり言いやがって!」

と、主人公は思っていることが多いはず。

(自分が正しい、と思っている)

 

この場合、主人公にとってヒーローは

倒すべき悪役、到底わかりあえなさそうな敵という

ポジションにいますよね。

「倒す」手段は、攻撃じゃなくて恋愛なワケですが、

違いといえば、それくらいです。

 

キノコの大好きな「スターウォーズ」のエピソードⅤから

有名なセリフを引用してみます。

皆は「スターウォーズ」をみたことがないかもしれないから

簡単に解説しますね。

 

セリフを喋っている敵は「ダース・ベイダー」

映画を見た事がなくてもきっとしっている、

「シュコー…シュコー…」と呼吸している

全身真っ黒仮面です。

 

主人公(ルーク・スカイウォーカー)と対決し、

ルークを追い詰めたダースベイダーは、

彼に「自分の仲間になれ」と迫ります。

そのセリフの一節です。

 

With our combined strength

we can end this destructive conflict

and bring order to the galaxy.

 

だいたいどんな意味かというと…

 

私たちが力を合わせれば

この破壊的争いを終わらせることができ

銀河に秩序をもたらせられる

 

主人公は、「帝国は悪だ!

この支配を終わらせるために、

やつらを滅ぼすしかない!

銀河の平和と自由のために!」と思い

戦っているワケですが、



ベイダーは、「反乱軍め!

戦争を終わらせるためには、

やつらを滅ぼすしかない!

そして強大な力で銀河を支配しよう」

と思っているワケで、

実はやっていることにもやりたいことにも

共通する部分があるということが分かります。

 

そうすると見ている人は、

「ベイダーは悪いやつだけど、

ちょっと共感出来るかも…」

「実はこいつって、いいヤツだったんじゃ??」

あるいは、人によっては

「いいぞベイダー!!お前が正しい!!

 主人公の言っている事は偽善だ!」

と思い、主人公を応援すると同時に、

ベイダーにも共感や愛着を感じ、

物語にのめりこむことができます。

 

まんが「DEATH NOTE」も分かりやすいですね!

 

名前を書くだけで人をころすことが出来る

ノートを手に入れた主人公・月は、

「これで、法律で裁かれない世の中の悪人を

 みんなやっつけてやる。

 僕こそが正義」

と思っているワケですが

彼を捕まえようとする敵・Lは、

「勝手にそんなことしていいわけないだろ。

 絶対にアイツを捕まえてやる。

 私こそ正義」

と思っています。

 

読者は、

「月、やってしまえ!!悪人を倒せ!!」

と思う一方で、

「やっぱりダメなことかもなぁ。

 Lも格好いいなぁ。どっちが正義なのかな」

と思い、深くストーリーに入っていきます。

 

恋愛まんがに話を戻せば、

「私だって頑張ってるんだから!!」

という主人公に、

「何もやってないだろ、好きな男がいつか

 振り向いてくれると願ってるだけで」

とヒーローが言ったりして、その通りだと、

「確かに主人公は頑張ってると思ってたけど、

 実は、男子の言うとおりかも。

 こんなこといえるなんてすごいな」

と思い、彼に魅力を感じます。

 

もちろん、これはヒーローに限りません。

 

恋のライバル、いじめっ子、

助けてくれない先生、うるさいマスコミ、

勘違いした警察官、進路に反対する両親…

 

そうした、主人公からすれば「敵」な人でも

「自分こそ正しい」と思って行動していて、

ちゃんと理由があり、読者にも理解できる、

ということが非常に大切です。

 

そうしないと、キャラクターが薄っぺらになり、

まんががつまらなくなります。

 

こうして解説する分には、できるのですが、

実際こういうキャラクターを作ろうとすると、

ものすごく難しいです。

 

「なんだか理由もないのに主人公にイジワルしてくる」

そんなキャラクターが登場しがちです。

 

ではどうするか?

 

実際に苦手な人、嫌いな人、

実在した歴史上の悪人、他の漫画の敵キャラクター

そうした「すでに存在する人」をモデルに

考えてみるといいでしょう。

 

ダース・ベイダー(みたいな考え方の高校生)

に愛する人がいたらどうだろう…

でも、それが実はルークの彼女だったりして…

 

例えばこういう風に、キャラ作りの時に考えてみます。

ちょっと強引かな?

でも、描けたら面白そうな気もしますね!

 

なんだか人物に魅力がない…

物語にメリハリがないかも…

ストーリーが薄い気がする…

 

そんなときには、

「敵」

になっているキャラクターについて

もう一度考えてみるといいかもしれません!

作品紹介(4)「春待ちクリスマス」

2016年12月31日 (土)

さようなら2017!!

今年最後の更新…いきますよ~~!!

今回紹介するのは、

咲良すずさん(小6)の

 

「春待ちクリスマス」という作品です。

Cris1

【あらすじ】

中学2年生の原まりなは幼なじみの大地に、

静かな片想いをしていた。ところが大地が急に

転校すると告げられて大ショック!

その上、何をしても完璧で可愛いライバル・結舞が大地に

猛アピールをはじめ、イブにデートをすると言い出して…

Cris2

咲良さん、何種類ものトーンを使い、人物を華やかかつ立体的

描写するトーンワークが凄すぎです!!

よく、まんがの批評で「のっぺりした印象」もしくは「立体感がない」

という文章を見かけますが、この言葉は具体的には、

・「トーン・ベタによる、黒と白の立体感」→つまりは、シャドウ(影)とハイライト(光)の差が少ないか、あるいは表現されていない

※「差」というのが重要っスよ!

・コマ割の問題。アタリ(大きさ)のメリハリや、他のコマに重なる等の立体表現がない

・人物にアクションがない

この3つが理由のことが多いです。

咲良さんの画面作り、キラキラ&立体感で凄すぎ

さらに、背景のクリスマスツリーで場面転換をしたり、

大きな絵のあとにギャグ絵を入れたりと、

出来るだけ絵で説明しよう!」と考えて描かれていることが伝わってきます

漫画スクールでも即、通用するまんが力です!!

ここを頑張ろう!というポイントはキャラクター。

実は、3人の登場人物の中で一番存在感を発揮していて、かつ

キャラクターが濃かったのは、ライバルの結舞。

結局、主人公と大地はイブの3人デートを通して付き合うことになるのですが、

結舞は、そのあとでも主人公に100点のテストを見せびらかしつつ、

主人公に大地にフられたことを打ち明けて、「安心してよ」と告げます。

この徹底的な悪役っぷりは素晴らしい!

キャラクターがしっかりできている証拠だと思います!!

ところが、デートで頑張るのも、大地をデートに誘ったのも、

アピールしたのもすべて結舞で、結局のところは、

大地が最初から主人公を好きだったから主人公と付き合った

という展開になっています。

そうなると、逆に結舞がかわいそうに…

「大地、好きでもない子とイブに遊ぶのはなしでしょ

という、読者の怒りの声が聞こえてきそうです

ライバルが頑張るあまり、後から見返してみると、

主人公やヒーローよりライバルの方が頑張っている

という状態は、実はプロのまんがでもよく起こります!

(少年まんがでも、よくあるっスね!)

確かに主人公からすればイヤなやつで、悪い奴だけど、

悪役は自分のことを悪だと思っていません。

自分は正しいことをしているんだ!何が悪いんだ!…

つまり、自分を正義だと思っています。

だから、「敵」にあたるキャラクターばかりを動かすと、

主人公たち味方サイドのキャラクターが薄くなってしまいます

主人公のアクションで物語を動かすように考えてみましょう!

第16回作品紹介(3)「夕月ちゃんには怖くない!」

2016年12月30日 (金)

3作目は、

永田モナカさん(小6)

「夕月ちゃんには怖くない!」

という作品です。

 

Yuzuki1

【あらすじ】

主人公の友達・夕月玲里は霊感が強い。

でも、それ以上に変わっているのは、

怖ろしい霊にもまったく動じず、

ツッコミさえかましてみせること!

彼女には怖いものなしなのか…。

 

Yuzuki2

 

なにこれ、怖ッッッ!!!!!!

 

 

「怖い絵を描ける」ということ

それは人にないひとつの才能です!

どんなに絵がうまい先生でも、

「私にはホラーはムリです」という先生が

たくさんいます。

 

それは、お話を作るのが難しい、

ということもあるのかもしれないけど、

本当に「怖い絵がかけない」んです。

 

もちろん、「怖い」だけじゃありません!

人と違う絵が描けるというのは、

 

それだけで一つの立派な武器です。

 

漫画を描く上では、弱いところを直すことも

すごく大切だけど、それ以上に、

出来ることを伸ばしていくことが大切です。

 

それにしても、永田さんの怖い絵を描く才能は、

ズバぬけているとキノコは感じました!!

しかも、それでいながら、

女の子はこの美麗さです

「好きな先生」の欄に、いしかわえみ先生のお名前がありましたが、

まさにいしかわ先生に通じるものを感じますね!

 

あまりにも怖すぎるので、ここに掲載するのは

遠慮しましたが、ゴロッ…と落ちている首に対して

「あぁ…パイナップルか…」

とつぶやくなど、玲里のキャラも立ってます。最高です。

 

このまんがも、8Pという短いページ数で書かれているので

仕方がない面もあるのですが、

いちばん残念だったのは、

結局何の話だったんだろう?」というところで、

お話が終わってしまったところです。

 

玲里のキャラが強いのは、すごく良かったのですが、

玲里のキャラを立てたところで、

お話全体が終わってしまいました。

 

キノコは、

「おおっ、すげぇキャラが出てきた!

 これからどうなるんだろう??」

と思っていたから、

「終わりかぁ~~

と残念に感じました。

 

玲里という強烈キャラがいれば、どんなことでも面白く出来そうです!

主人公は、玲里ではないから、

・霊感のない主人公と玲里が一緒に霊にあったら…?

 

・学校で可哀想な霊に出くわしてしまったら…?

 

・そんな玲里だけど、唯一苦手なものがあって…?

 

・その力を活かし、好きな男子と2人きりになる作戦を…?

 

例えばこんな風に、強烈なキャラをもつ玲里が

どんな問題にぶつかっていくのか、そこまで読みたかった!!

 

起承転結の「起」でお話が閉じてしまった印象でした。

 

キャラをつくる力はじゅうぶん!!

是非次は、ストーリー作りにチャレンジしてみてくださいッス

第16回作品紹介(2)「ミルキーと作ろう さといものくずもち」

2016年12月29日 (木)

富…名声…力

 

この世の全てを手に入れた受賞者

 

まんが家で賞

 

 

 

そんな受賞者からのプレゼントは

 

ある男を更新へと追い立てた…

 

Img_1062

 

 

絵花さんからいただきました!

いつも作家さんの横で

(いいな~~色紙、俺も欲しいな~~

 キノコさんも要ります?って言ってくれないかな~~

 でも、編集長にころs…怒られそうだな~~)

と思っていたキノコ。

色紙をもらうなんて人生初体験!!!!!

 

うぉ~~~やったぜ~~~~

世はまさに、大更新時代!!

松岡明梨さん、絵花さん、あらためて受賞おめでとうございます☆

 

小学生のみんなには元ネタが分からないナレーションで

世代がバレたところで、紹介いきます!

 

2作品目は、

うたねこさん(小4)

ミルキーと作ろう さといものくずもち

という作品です。

 

Milky1

【あらすじ】

マジで本当に暇を持て余している小学生・田中みどり。

家はだんご屋だが、みどりはおてつだいが大嫌い。

そこに、おかしの国から妖精があらわれる。

それでもやる気のないみどりだったが、

家にはイケメンの妖精が住み着いていると分かり

彼の気を引くために、くずもち作りにはげむ!

 

Milky2

正直にいいましょう。

キノコは一生このまんがを思いつきません。

最初に読んだとき、度肝を抜かれました。

この発想はなかった!!

 

「りぼん」には、まだあまりないけれど、

世間は「料理」「グルメ」まんががずっとブーム!

 

グルメを主題としていないまんがでも、

食べるシーンを積極的に取り入れていることは

多々あります。

 

そうした流れを感じ取ったのか、

それとも、うたねこさんがくずもちを

作ったことがあったのか、実家がおだんご屋さんなのか?

 

いずれしても、素晴らしい感性を持っています

 

さらに8Pという短いお話の中でも、

しっかりと起承転結があり、うまくまとまっています。

Pという制限の中で描いていたとしたら、

もしかしたら、これ以上の構成はないかもしれません。

衣装へのこだわりや、絵柄も「妖精」というテーマにピッタリですね!

 

でも、もしもう少し長いまんがを描けるのなら…

 

主人公が「戻ってくる」ところがあれば、さらにいいですね!

 

以前、「人は大切なものを探しに旅に出て

家に帰ってそれを見つける」という言葉を紹介しました。

 

そう、妖精に会うという魔法のような出来事のあとには、

主人公は現実の問題に向き合わなければいけません。

 

ハリー・ポッターや、ナルニア国物語でも、

主人公達はつまらない現実へと帰る宿命を持ちます。

 

なぜならそれが、読者との接点でもあるからです。

 

今回、主人公の目標は「イケメンの妖精にお近づきになること」

だけど、例えば「お父さんの手伝いをすること」

「好きな男の子に変わったプレゼントをあげたい」

「お母さんに感謝を伝えたい」

そんな現実の目標があって、ミルキーとつくったお菓子が、

主人公の現実に影響を与えたら、さらに面白くならないかな??

 

妖精という魔法に出会ったことで、

主人公の毎日がどう変わるのか??想像してみましょう!

 

それともうひとつ。

誰でもいいから、くずもちを実際に食べて、

おいし~~~~

って顔をしている絵が欲しかったです!

 

例えば、ご飯をおいしそうに

「うめぇ~!今日の給食も最高~~!!」

とかいって食べている男の子がいたら、

好きになるかどうかはおいといても、

「ふふっ」って思えて、悪い気持ちはしないですよね。

 

「おいしく食べてる」って凄くパワーのある、幸せな絵なんです。

だから、そんなシーンが見られたらもっと嬉しかった!

 

次回はもう少し長い作品にチャレンジしてみよう!!

 

第16回作品紹介(1)「dreamyくまピー」

2016年12月28日 (水)

キノコは死なん…何度でも甦るさ!

 

 見学に来てくれた子にも

 

「あの…ブログ…楽しみに待ってますよ」

 

と悲しそうにいわれたので…

 

2016年も残すところあと5…いや4日!

ここから大晦日まで毎日作品紹介します!

 

え?息を吸うように嘘をついてる!?

 

大丈夫!だってもう…送信予約してあるっスからねっ

息を吸うように業界の秘密を暴く男!

早速いきまーす!

 

一作目はちぇりーさんの「dreamyくまピー」という作品です。

 

Dreamy1_2

【あらすじ】

主人公のかりんはぬいぐるみが大好き。

家はたくさんのぬいぐるみで賑やかだけど、

実は引っ込み思案で友達といえるような友達もいない。

ぬいぐるみがいれば友達なんていらない――

そう思っていたかりんだけど、

ある日ぬいぐるみが動いているのを見ちゃって!?

Dreamy2

 

 

皆さん見てください!この繊細な線を!!

ちぇりーさんは5年生なのですが、既にこの時点で、

プロ級に細い線が引けています。

 

元々の繊細な絵柄が、細い描線によって際立って

ぬいぐるみたちの可愛さが存分に感じられました!

 

また、ぬいぐるみたちや主人公が、

笑ったり泣いたりと表情豊かで

キャラクターの感情を文字でなく絵で表現出来ていたのも

超小学生レベルのまんが力!だと思います。

 

実はこのまんが、お話もよく出来ています!

 

ぬいぐるみの中のくまピーが

「友達の大切さをしってほしい」

と話しかけたところから、主人公の価値観が変わっていきます。

 

よく出来ている…よく出来ているのですが…

これがあったら、さらに良かった!というポイントがあります。

 

それは、「楽しみに読み進めるキッカケになるできごと」

小難しくいえば、「サービス」や「娯楽」です。

 

実は、友情まんがは、恋愛まんがより難しいです。

それはなぜかというと、「友達を大切に」「友達がいないなんて」

という価値観は、誰もが共感出来る正しいものである一方で、

道徳的で娯楽性に欠けるからです。

 

恋愛まんがは、「男の子に恋をして告白する」というだけで、

もう既に、一種のサービス(ドキドキとかキュン)があるから、

友情まんがより作りやすい面があります。

 

「アイドルの●●くんと●●くん 実は親友!!

という記事には、ファン以外はあんまり惹かれないけど

「アイドルの●●くん、熱愛!!お相手はAさん」

だったら、ちょっと気になりますよね。

人は悲しいイキモノですね…でも、それが漫画(娯楽!!)

 

友情まんがなら、そうっスね、例えば…

「友達の大切さを知ってほしいの…」というくまピーに対して

くまピーの両腕を引き裂こうと引っ張りながら、

「ぬいぐるみに友情の何が分かる…」(ゴゴゴゴ)

「いたいたいたい!裂ける裂ける!!」

みたいな展開の後に、

「あ~綿出るかと思ったよ…」とかリアクションしつつ、

「なんで友達がいらないのか?」という主人公の考えを語り、

それを覆すような友達が出てくる…

あるいはくまピーが予想外の手段で友達を…

もしくは、くまピーののろいが炸裂し…!?

そんな風に演出したら、

エンターテインメント性が高まる感じがしないかな??

 

(これは、ちぇりーさんの作風じゃないかもしれないっスね

 例としてとらえてください!)

 

ちぇりーさんには、しっかりとお話をつくる力も、

表現する画力もあるから、

次は「どうやったら読み人が楽しいかな?気になるかな?」

という点を考えてみよう!!

 

17回への投稿、お待ちしてます☆

第15回作品紹介(3)「好きです、蓮!!」

2016年8月16日 (火)

台風が 来―――る~~~~~!

台風が来たのに会社が休みにならないと、

「クソッ…雑魚が…」

とつぶやく男 キノコっスよ!

(※会社は槍が降っても休みになりません)

 

明日学校が休みになり、

ゆっくりブログを読めることを祈って

作品紹介いきます!

 

今回紹介するのは、

柏原りんさんの、「好きです、蓮!!」という作品です。

 

A1to

【あらすじ】

 

主人公のひかりは、幼なじみの蓮くんに331回目の

 

告白をしたくらい、彼のことが大好きな女の子。

 

こんなに好きなのに、なんでOKしてくれないの!?

 

もしかして、蓮には他に好きな子が…?

 

そう思い問いただしたところ、蓮は、

 

ひかりの友達であるゆうりを好きだと分かる。

 

ひかりは蓮を応援することを決める…

 

 

 

自分の親友を好きだとわかっても

好きな男の子の片想いを応援しなきゃ、と思う

ひかりの気持ちがせつない

A2na

 

話を動かしていくうちに、

「あれっ これって主人公ヤなヤツじゃない…?」

となってしまうことは、よくあるのですが、

りんさんは、どこまでも蓮が好き、という

つらぬいた設定によって、

主人公は好感度大!!

 

主人公は、かならずしも良い子である必要は

ないのですが、読みきりで好感度が低い…

つまり、「ハァ!? なにこいつ」

と思われるような主人公というのは厳しい(;д;)

 

もっとも重要な、主人公というキャラクター

大事にして作品を組み立てられていました

 

しかし、その代償として、

展開の都合を一身に引き受けた

蓮の好感度が下がってしまいました…

 

蓮は主人公の応援を受けて

ゆうりに告白するのですが

そのあと、ゆうりにフられたショックで

ひかりに甘えてきます。

 

19Pのモノローグで、ひかりが

「こいつ…ゆうちゃんが好きなくせに

 

 なんなの?」

と言っているのですが…

その通りだ!!

 

とキノコも 嫉妬 怒り心頭…

 

こうなってくると

なんでひかりは蓮が好きなワケ??」

となってきてしまい

折角のひかるの好感度も残念な結果に。

 

たぶん、「蓮の魅力」については

りんさんも、「ひかりの魅力」ほど

わかっていなかったんじゃないかな?

 

ヒーローのかっこいいところはここ!

とバシッと決めて描いてみましょう!

質問に本気でこたえてみた!「無数の起承転結」

2016年8月14日 (日)

ブンブン ハローココログ!

さて、小学生のみんな向けということを忘れて

超真面目に答えてみるこのコーナー。

第1回で打ち切りの予感がプンプンするっスけど

「もっと本格的な説明をしてください」と、見学にきた方に言われたので

一度試しにやってみるっスよ

 

実は、「これを聞かれると本当にこまる!」という質問がひとつあります。

それは…「どうすれば面白いストーリーが作れますか?」

というものです。

 

この質問にたいする答えは、 

無数にある ともいえるし、存在しない ともいえます。

 

ただ、ここでは、キノコの考えるひとつの面白さについて

解説します。今回はちょっと難しい内容っスよ!

 

今回の内容は、まんがでは解説しづらいので、

(解説できるほど引用してしまうと、問題があるので)

キノコが最近読んだ本

I AM ZLATAN ズラタン・イブラヒモビッチ自伝」から文章を借りて解説します。

 

みんな知らないかもしれないけど、ズラタンといえば

サッカーのスーパスター。

色々な問題行動で知られているけど、彼の書いたこの本は

「人と同じじゃなくていいんだ。普通じゃなくたっていいんだ」

という子供たちへのメッセージを含んだ 素晴らしい自伝なので

皆も機会があれば読んでみてください。

この本は、単なる自伝に留まらず、物語として非常に優れています。

 

その中の一番笑えた一説を引用します。

 

【以下引用】

時々、黒のベンツの女、ヘレナを見かけた。「ただ見てるだけじゃ我慢できないぜ。なんとかしたいぞ」。それで知り合いから彼女の携帯番号を教えてもらった。まずは彼女に携帯メールを送ったよ。「やあ、元気? 時々、街でみかけるよね」。そして最後に「赤いフェラーリの俺より」と書いた。彼女は返信してくれたんだよ。最後に「黒い車のわたしより」って書いてあった。「何かが始まりそうじゃないか……」。俺は期待したぜ。

 

(シーロック出版社 「I AM ZLATAN ズラタン・イブラヒモビッチ自伝」148Pより引用。ズラタン・イブラヒモビッチ著  沖山ナオミ訳)

【引用終了】

 

 

解説をすると、「ヘレナ」というのはズラタンの後の結婚相手っスよ!

 

この自伝そのものは、

「ズラタン=主人公」という一人の人間の半生 全体についてかかれています。

だからまず、「主人公がサッカーをはじめてから、いかにして成功したのか」

というのが大きなストーリーであり、それに対する起承転結があります。

 

その中で、その一つのエピソードとして、

「どのようにして、パートナー(ヘレナ)と結婚に至ったのか」

というエピソードがあるワケです。

いわば、全体の大きな「起承転結」の中で、「承」のうちのひとつにあたります。

 

「ヘレナとの結婚」エピソードの中において、

今回引用した部分は、2人の出会いを描いているので、

「起承転結」でいえば、「起」の部分にあたります。

 

なのですが、この「起」のエピソードの中に、「彼女を見かけた→番号を知った→メールをしたら→彼女から返信が来た」という、さらに小さな「起承転結」があります。

もっといえば、そのあと「何かがはじまりそうだ」といっているので、「起承転結起」といってもいいっスね。

 

この「ヘレナへのメール」は、「ヘレナとの結婚」を描くために絶対必要ですが

「ヘレナとの結婚」も、「ズラタンの人生」において、

主人公を変化させた一つの出来事として 欠かせない物語として登場します。

 

言い方を変えれば、小さな起承転結は、それより大きな(重要な)エピソードを

進めるために存在していて、関係しあっているということです。

 

つまり、ひとつの会話、ひとつのエピソードそれ自体に、

小さな「起承転結」が成立していて、それが更に大きな「起承転結」に

繋がっていると、一見脱線しているようなシーンでも読者は

興味を持って読めるから、

物語全体にドラマが生まれ、面白いストーリーになります。

 

前回の作品紹介で、「4コマでも、全体にストーリーがほしい」といいました。

実はそれと同じようなことを、今回解説しているのですが、

ややこしく言えば、こういうことになります。

 

この「起承転結」がないエピソード、

もしくは、更に大きな「起承転結」に繋がっていないエピソードが、

まんがの中に入ってくると、

「無駄」「テンポが悪い」「読者の興味から逸れてる」「要素が多い」「内容が分からない」

といった批評を、まんがではされてしまうことになります。

 

また、この「小さな起承転結」が足りないと、

「エピソード不足」「魅力不足」「なんで好きになったのか分からない」「楽しくない」

といった批評につながってしまいます。

 

全体の起承転結にとらわれ過ぎず、

すべての言葉や出来事が、より物語全体のテーマを進めているストーリーが

面白いストーリーではないかと キノコは考えています。

 

もちろん、このエピソードが面白く感じられる前提として、

「主人公(ズラタン)のキャラが面白い」(普通の人がしないことをカッコつけてやっちゃう!)

「主人公に興味がもてる」「主人公がかっこいい」

ということがあるのはいうまでもありません。

 

大きな全体のストーリーは、しっかり作ったはずなんだけど、

なんか面白くない。

そんな時は「小さな起承転結」を意識してみたらどうでしょうか?

第15回作品紹介(2)「平成の政宗くん」

2016年8月11日 (木)

オリn日本選手 夢と感動と更新の気力をありがと!!

内村選手のようにキノコも、

終盤大逆転を目指して ここから描きまくります!!

 

 

※何のことか分からないみんなへ※

 

今、地球の裏側で五……祭典が開かれているけど、

 

大人の事情で、社会人は大会の名前を書けないよ!

 

まんがにも実は、こういう禁止や決まりがたくさんあるんだよ。

 

大きな出来事の裏では、たくさんのお金が動いているからね。

 

みんなも夜更かしのし過ぎにきをつけよう!

 

さて今回紹介するのは、

くろねこさんの「平成の政宗くん」という作品です。

Masa2

【まんが紹介】

 

16歳のはつなは、ひょんな事から5歳の政宗と暮らしている。

 

輝宗(政宗パパ)が、まだ幼い政宗を鍛えるべく、

 

平成の世の中へと送り出したのだった。

 

政宗とはつなの日常を描いた4コマまんが。

 

Masa1_2

くろねこさんの絵柄、作品の内容にピッタリっス!

4コマまんがと言えば、一枚の原稿用紙に、

2ネタ(2列)というスタイルがずっと一般的だったけど、

最近はデジタルまんがの普及もあって、

こういう ワイド4コマとでも言うべきスタイルが定着してきました。

 

更に、まんが(コマを割った普通のスタイルのまんが)と4コマの

ハイブリッドスタイルも、増えてきていますね。

 

まんがは自由なものだから、今の時代の描き方に挑戦する

くろねこさんの姿勢 素晴らしい

 

子供らしく いつも笑顔で

はつなに「構って」をする政宗が愛らしすぎっス

 

でも あんまり無視をすると

手近な道具で切腹を試みはじめる という政宗の

ギャップにも面白さとかわいらしさを感じます!

 

さらに改善したいのなら、

キノコ的には もうちょっと全体のストーリー

欲しかったな、というのが感想です。

 

ちょっと難しいけど 解説してみるっスよ

 

HIGH SCOREを読んでみよう。

4コマひとつひとつは、それだけでオチがあるけど

毎月 その月のハイスコア全体でのストーリーも存在しているし

ハイスコアそれ自体にも 人間関係やストーリーがあります。

 

読んでいて感じたのですが、

はつなと育っていった政宗が、いつか一人前になり

(タイムマシンで?)戦国へ帰っていくとしたら

ロマン&ドラマがありますよ

 

そうした、「出会い」や「別れ」を使って、

別々のネタ展開している4コマ 全体に

ひとつのストーリーを作るのもおすすめ!

 

例えば 今は既に2人が出会った状態でまんががはじまるけど、

これを「えっあの政宗…?」「えっ これ!?」

「かわい~♪」「やめろ!無礼者!」みたいなところから

はじめてみるとか…

 

ある日突然戦国BASARA級にイケメンになった

政宗がいて「俺は帰らなきゃいけねぇ…」とか

言い出すとか…

 

そんな起or結があってもよかったかもしれませんね

りぼんは4コマ&ショート大歓迎!!

くろねこさんの次回作が読めるのを楽しみにまってます!

第15回作品紹介(1)「生徒会とアタシの恋」

2016年6月21日 (火)

眠れる獅子が目を覚ます…

CV:ジョン・カビラ)

 

みんな!りぼん7月号は、もう読んでくれたッスか!?

小学生まんが大賞の結果も載ってるっスよ~!!

 

結果が出たということは…

そう!!

更新の季節だ~!!

 

ぜんぜん更新できなかった借金を返すべく頑張ります!!

 

第1弾は、桜田ナオさんの「生徒会とアタシの恋」

という作品です。これは、なんとデジタル投稿作品!

 

Atashi1

 

【あらすじ】

 

黒野咲(17)は、新学期なのにまだ友達がいないのが悩み。

 

一方で白咲杏はなんでもカンペキ…

 

しかし、2人が立候補した生徒会選挙の結果、

 

会長に選ばれたのは咲!

 

白咲さんとの対立を深めながらも、

 

生徒会長書記の男子・田中蓮に恋をしていく咲だが、

 

杏がその前に立ちはだかる…

 

 

 

デジタルならではの大胆な感触がありながら、

瞳や髪のペンは繊細そのもの!!

 

すでにデジタル作画を使いこなしているナオさんの作品

編集部一同うなっていました!!

 

ナオさんのまんがでもったいなかったのは、

前にも同じような内容を書いてしまいましたが、

「要素が多かった」こと

 

以前は「キャラクターが多いかも」という

内容を書きましたが、ナオさんの場合、

多くなってしまったのはまんがの「要素(ゴール)!」

 

要素というのは、まんがを語る上では、

「ジャンル」という言葉に近い意味で

使われることが多い言葉です。

 

ナオさんのまんがで言えば、

「生徒会長選挙」=「主人公は会長になれるか」

 

「書記の男の子との恋愛」=「好きな男子と付き合えるのか」

 

「杏とのライバル関係」=「主人公は杏に勝てるのか、仲直りするのか」

 

「友達のいない主人公」=「主人公に友達ができるか」

とった内容が、「要素」にあたります。

 

これが増えると、

描く人は描かなければいけないことが増えるし、

読む人は気にしなければいけないことが増えて、

結果的に、急な展開が増えたり、話がとびとびになって

分かりづらいまんがになってしまうことが多いです!!

 

Atashi2

トビラや、まんがのエンディングをみると、

ナオさんが一番描きたかったのは…

「友達がいない主人公がなぜか、会長になってしまい、

 困ったときは男子に支えられつつ、その男の子と恋におちる」

というストーリーではないでしょうか。

 

もし、そうだとすれば、

省略できたものは誰で、どんな要素でしょうか??

 

「いちばん描きたいものはなんだろう?」と考えて

それ以外の要素をなくしていく、それが

ネームやプロットでいちばん大切なことかもしれません!

 

研ぎ澄まされたネームで、まんが家デビューを目指そう!

漫画スクール+への投稿 楽しみにお待ちしてるっスよ

真っ黒な誓い

2016年1月 5日 (火)

新年あけましておめでとうございます!!

早速書類に「平成27年」と記入するミスを犯した男!

キノコっスよ~!!


迷わず28年と書けるころには

29年になってるんスよね…(遠い目)



皆も書初めなど、宿題があったかもしれませんが
キノコも新年、誓いの2文字を立てました!!

Koshin

それは…更新

英語でいえば upglade(アップグレード)!!

ブログをいっぱい更新!

後退しはじめた前髪を更新!

太りはじめたおなかを更新!

新しい映画や漫画で知識を更新!

そして…りぼんを更新(アップグレード)!!

ますます面白いまんが賞や

まんがをたくさんの人に読んで貰えるように頑張ります!!

いよいよ、3月末になると第15回小学生まんが大賞しめきり!


それまでは、漫画の紹介ができないから、

グダグダなブログになるかもしれませんが…

それでもなんとか、更新!

みんなも「りぼん」への完全掲載めざしてがんばろう

作品待ってるっスよ~!

2018年10月

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